ジャストなゴミ箱

【行動が予想できるゴミ箱】

ゴミの分別ミスを減少させ、リサイクル効率を向上させるためのスマートなゴミ箱。
システムを利用しないシンプルな行動の誘導。
ゴミを捨てること自体にも爽快感を生む事ができる。

行動の予想

問題

ゴミ箱に入れるゴミが分別されていない
サミットで公共のゴミ箱が透明になったためゴミが見える。

原因 一部の人々はゴミの分別の重要性を理解していないか、または無関心である可能性があります。周りの目を気にせず捨てる事ができる状況が確立されている。さらに分別の方法が複雑であるか、または十分に情報が提供されていないため、人々が正しく分別できない。シンプルなデザインで外国の方が何捨ててもいいゴミ箱と判断してしまう。

これらの問題と原因を解決するためには、啓発活動では解決しません
まずは問題の明確化、分解、解決方法を探っていきます。

問題の分解と解決

丸い穴はペットボトル以外のゴミも捨てていいように見えてしまいます。
実際にゴミ箱ではない穴の空いた場所にゴミが大量に詰め込まれて放置されていたりしたのを見たことはありませんか?
こうした心理的な結果、ゴミ箱には関係のない紙屑などを捨てられてしまいます。
こうしたことはなぜ起こるのか?それは「捨てても大丈夫」に見えてしまうからです。

ゴミ箱の穴を自由に入れていいようにするのではなく、状況を設定することで、それ以外のことはしてはいけないかのような先入観を与えます
今回の『ジャストなゴミ箱』はまさにゴミ箱の穴をペットボトルの形にすることで状況を設定する事ができます。これで基本的にはペットボトル以外のものは捨てずらくなるでしょう。

ピッタリ当てはまるゴミ箱の穴は、ゴミを捨てる時、最後のパズルのピースをはめ込む瞬間のような爽快感を与えます。こうしたデザインシステムを我々は『Puzzle Effect(パズル効果)』としています。

またこうした経験を積むことでゴミ箱ではない関係ない場所にゴミを捨てる行為が減っていきます。
意識の向上が図れます。

使用した心理効果

『社会的規範』ー社会のルール(他の人)がやっていることに従う傾向にある。
ラベリング』ー意図を促す、先に決めるとその行動に従う。

ジャストなゴミ箱

ゴミ箱の穴が捨てるゴミの形になっているゴミ箱。何を捨てるゴミ箱か分かりやすく提示されており、他のものが捨て難いデザイン。さらに捨てる時の爽快感も他ゴミ箱と比較にならない。

2022年 岡崎竜久 プロダクトデザイン